「油を下水に流すと環境に良くない」
というような言葉をよく聞きます。デスヨネーなんて漠然と受け止めておりましたが、現在は下水処理という技術があるので、たとえ油で汚れた排水を流しても下水処理でキレイな水になるから問題ないのでは?
実はかなり以前から疑問に感じていたので私なりに調べてみました。



下水処理って何をしてるの?

各家庭や工場から出された排水は近くの下水処理場に集められます。まずは大きなゴミを分離させて、そのあと微生物に分解してもらい、水と沈殿物(お腹いっぱい満足して沈んだ微生物)に分けられ、さらに綺麗になった水を消毒して川や海に流されます。
すごーく大雑把に書くとこんな感じ。
沈んだ微生物はレンガになったり農作物の肥料にしたり…様々な技術を駆使して「安全な使える資源」に変えているそうです。

もうひとつ。下水道には分流式と合流式があります。
マンホールに汚水と雨水がある地域(分流式下水道)の場合、汚水は下水処理へつながっていて、雨水はそのまま川や海に流れてしまいます。ですからマンホールや側溝に汚水、油、洗剤等を流してしまうと直接環境を汚している事になりますので注意が必要です。
汚水も雨水も一緒に下水処理場へ行く地域(合流式下水道)もあります。皆さんの地域はどうでしょうか。




問題は食べきれない量

じゃあ完璧ね!となりそうだけど、そんな事はまったくありません。
例えばみんながあらゆる有機物を無尽蔵に下水へ流しまくったらどうなるか。
処理場の微生物たちはお腹いっぱいになりまくって処理が追いつかなくなる。その間にもドンドン次の汚水が流れてきますから、仕方なく未処理の水が川や海に流れてしまうそうです。(オーバーフロー)
未処理放水は今も普通に行われており、合流式下水道の場合は大雨などが降ってオーバーフロー状態になると塩素を混ぜただけの汚水を大量に海や河川へ流すそうです。



合成洗剤VS石鹸洗剤とエコ洗剤

下水を調べていると、よく出てくるのが「合成洗剤と石鹸洗剤、どちらが環境に良いか!?」というもの。私も興味津々で調べました!
結果…わかりませんでした!
どちらも一長一短、下水処理下での問題、下水設備がない地域での問題、微生物が食べる時間の長さ問題、汚れ落ちの問題、洗剤を作るメーカーの表示問題、使用成分問題、自然浄化での汚染問題…
もう私の脳ミソしおしおオーバーフローになりました。

ただ、下水処理と洗剤の事だけを考えると合成洗剤も石鹸洗剤も有機物なのです。
では無機物の洗剤って?となれば…おなじみ重曹やセスキ炭酸ソーダですね。毎日のお掃除で使う洗剤はエコ洗剤で十分なのでは?と結論付けました。

※それぞれのメリットデメリットを訴えている方々のデータ、何を根拠に信じれは良いのかわからなくなったというのが正直なところ。下水が整備されていない場合は、石鹸の方が良い等、環境にも左右されますから、ご自分の下水処理施設を調べてみると良いかもしれません。


暮らしの中でできること

  • 洗剤は必要以上に使わない。
  • 洗剤量を減らす工夫を。つけ置洗いやお湯で洗うと汚れが落ちやすい。重曹と組み合わせて。
  • 漂白剤より煮沸消毒を。
  • 食器の油汚れは紙で拭いてから洗う。生ごみはゴミ箱へ。
  • 天ぷら油などは固めたり新聞紙に吸わせたり等して可燃ごみへ。
  • ドレッシングやソースは必要な分だけかけて。
  • 鍋からお皿へよそう時はゴムべらを使って残さず食べきりましょう。
  • 髪の毛は髪の毛キャッチャーなどを使用して流さない工夫を。
  • 側溝や雨水ますに落ち葉やゴミを捨てない(下水菅が詰まっちゃいます)
  • トイレットペーパーは少なめに。多いと微生物の元気がなくなります。

『あなたたちも井戸の水を飲むでしょう?その水を誰が綺麗にしてくれていると思うの?湖も川も、人間が毒水にしてしまったのを腐海の樹々が綺麗にしてくれているのよ』
とは、とある映画の中のセリフ。
微生物は下水処理だけじゃなく川や海に沢山います。しかし人間が作り出す汚水は自然界の自浄作用ではどうにもならず、毎日大量に排出されています。

何て贅沢な事でしょう。
トイレ掃除は苦手、だから回数を減らして強力な洗剤を。
排水溝の髪の毛、触りたくないから洗剤で溶かしてしまおう。
牛乳腐らせちゃった、流して捨てよう…

モチロンそんな時だってあると思います。でも、私達がほんのちょっと意識するだけで、ほんの小さな工夫でも、一人一人が取り組めばきっと結果につながります。私もできることから始めたいと思います。
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