ホームセンターの木材売り場に行くと、同じサイズの木材が何十枚も棚に並んでいます。
DIYを始めたばかりの頃は、正直「どれも同じでしょ」と思っていました。適当に何枚か抜いて、レジに持っていく。それで十分だと思っていたんです。
でも実際にたくさんの木を触ってきて分かったのは、一枚として同じ木材はない、ということです。
色や木目、節の位置が違うのはもちろん、よく見ると反りやねじれにも一枚ずつ違いがあります。同じ棚から、同じ日に切り出されたはずなのに、これだけ表情が違うのが木材の面白いところです。
だから僕は、必要な本数をそのままカートに放り込むことはしません。まずは一枚ずつ手に取って、じっくり見ていきます。
なぜ木材選びにこだわるのか
「そこまでこだわらなくても、組み立ててしまえば同じじゃないの?」と思う人もいるかもしれません。
でも、反りやねじれのある木材は組み立てにくく、無理やり組み立てたとしてもガタつきが残ります。しかも時間が経つにつれて、その歪みはさらに顔を出してきます。引き出しの滑りが悪くなったり、扉の隙間が均一でなくなったり、板同士の継ぎ目にわずかな段差が出たり。良いことは一つもありません。
木目や節の位置も同じで、選び方一つで完成した家具の印象はまったく変わります。扉や引き出しの前板の木目がバラバラにつながっていれば、それだけで安っぽく見えてしまうこともありますし、逆に節の位置を活かせば、その一枚にしかない表情として味になります。
家具は一度作ったら何年も、人によっては何十年も使い続けるものです。だからこそ、木材を選ぶ段階での目利きの差が、後々の使い心地や見た目の完成度に直結してきます。木材選びは地味な作業に見えて、実はできあがりの品質を一番左右する工程なんです。
まずは反りとねじれを見る
最初に確認するのは、反りやねじれです。
木材の端に自分の目線を合わせて、板の長さに沿ってすっとのぞき込むようにすると、わずかな反りでも意外と見えてきます。定規や道具は使わず、自分の目だけで見る。これだけでかなり違いが分かるようになります。
正直に言うと、ホームセンターに並んでいる木材で完全にまっすぐなものを見つけるのはほぼ無理です。木は生き物だった素材なので、多少のクセがあるのは当たり前。それでも、その中で一番状態のいい一枚を選ぶ。この「一番マシを選ぶ」という感覚は、実際に何度も選び直してみないと身につかない気がします。
次に木目を見る
反りを確認したら、次は木目です。
木目を見る理由は、家具のデザインを左右するというのもありますが、将来の反りやすさにも影響するからです。
板目と言われるウネウネとした木目は反りやすく、柾目と言われる真っ直ぐ伸びた木目は反りにくいです。この差は、板材が薄かったり長かったりするほど顕著に現れます。
だからと言って板目が悪い材料というわけではありません。むしろ板目が木材の表情を出してくれるので、家具にとってはとても大切な要素です。要は、適材適所で選ぶことが重要ということです。
例えば、テーブルの足は狂うとガタガタしてしまうので、なるべく反りにくい柾目の木材を使う。天板は木の表情を活かしたいので、板目を使う。そんな使い分けです。
正直なところ、テーブルは天板に足が付いている構造なので、天板そのものが反れば結局ガタつきます。なので反りとうまく付き合っていく必要はあるのですが、わかりやすい例だと思ったので挙げてみました。
木材は呼吸している素材なので、反りは木を扱う以上避けては通れないことです。反ったら削って調整するを繰り返しながらうまく付き合っていくことが大切ですし、そうやって使っていくことで愛着も湧き、暮らしの豊かさにつながっていくんだと思います。

最後に木取りを考える
次に考えるのは木取りです。木取りとは、1つの木材から必要な部材をどれだけ確保できるかを考えることです。
ホームセンターの売り場で一から考えるのは大変なので、事前に必要な材料のサイズや本数、そして販売されている木材を何本買えばいいのかを、スケッチなどで考えておくことをおすすめします。
ただし、事前に考えた木取りがそのままうまくいくとは限りません。木材によっては節や傷があったり、樹液が付いていることも多々あるからです。特に樹液は取るのがなかなか大変です。
だからこそ、木材を購入するときは、事前に考えた本数をむやみに手に取るのではなく、一本一本の状態を見ながら選んでいくことが大切なんです。

木材選びは、ものづくりの最初の工程
反り、木目、木取り。木材を選んでいる間、頭の中では実はもうこんなことを考えています。
「この部分をここで切って」 「この木目は見える面に使って」
まだ何一つ作っていないはずなのに、頭の中ではすでに完成した家具が組み上がっている。そんな時間が、僕は結構好きです。
木材選びは、材料を買うためだけの時間ではなく、ものづくりの最初の工程なんだと思います。設計図を引く前から、もう家具づくりは始まっているんです。
次にホームセンターへ行ったときは、ぜひ一枚、板の端から反りをのぞいてみてください。それだけで、木材の見え方がきっと変わってくるはずです。
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以上、「ホームセンターで木材を買うときに考えていること」の記事でした。
最後までお読み頂きありがとうございました。
